1984年の世界選手権に参戦した
スペンサー用にホンダが開発した
NSRの初代車。
第2戦イタリアGPで優勝した
マシンになります。
このバイクは、本来であれば
燃料タンクがある位置に、
排気管を配置するなど、
斬新な構造をしているバイク。
では、燃料タンクは
どこへ行ったの?
という話ですが、
エンジンの下に
マウントされています。
これは、重たい燃料タンクを
車体下部に配置する事で
重心を下げて、
燃料の減少による操縦性の
変化を抑えようといった
狙いがありました。
125ccクラスの
公道スクーターですら
ガソリンが満タンの時と
空に近い時で、
動きに違いが出るのが
バイクの世界。
GPマシンともなれば、
燃料の重さによる違いは
さらに大きくなります。
では、実際にエンジン下に
燃料タンクを配置した
初代NSR500の実績は
どうだったかというと、
操作性に関しては
燃料の減ったレース後半、
フロントの負荷が減り
リヤの負荷が増えるといった
前後バランスの変化が物凄く、
制御不能で転倒につながったり、
・整備性が非常に悪い!
・排気チャンバーが吸気を熱してしまい、熱害が発生。
・プラグ被りが多く、本来のパワーが出ない!!
などなど、デメリットの方が
多かったため、
あっという間に廃止された
デザインとなりました。
現在では、排気マフラーや
チャンバーは、エンジンの下を
通っているのが普通ですが、
そのような構造になっているのは、
きちんと理由があるのが
分かる一件と言えます。
エンジン:水冷2サイクル V型4気筒
ケースリードバルブ
排気量 :499cc
最高出力:140馬力以上
プレスバックボーンダイヤモンドフレーム
プロリンクリアサスペンション
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