ストラトフォード・アポン・エイヴォンのシェイクスピアの家
ここは、あの大文豪シェイクスピアが
1564年4月23日に生まれたという生家です。
内部は撮影禁止なので画像はありませんが、
当時の生活の様子を実物とレプリカの両方を
用いて再現しています。
特に印象的だったのは、シェイクスピアが
誕生したとされる天蓋付のベッド。
立派なベッドからして、裕福な
家庭だったことがうかがえます。
庭園には、彼の作品に登場する植物が
19世紀半ばから数多く植えられています。
シェイクスピアの家には、観光客のために
案内板が取り付けられていました。
日本語の案内もあります。
家に入る前に、隣接されている
シェイクスピア・センターで
彼の生涯と活躍した時代についての
展示を見学した後、シェイクスピアの
生家に入る流れになっていました。
日本語の案内資料をもらってきたので、
説明を引用してシェイクスピアの
家について紹介したいと思います。
■居間
家の中は、1570年代に裕福な商人で町長でも
あったシェイクスピアの父親の暮らしぶりを
想定して再現されています。
居間は、家庭のふれあいの場でした。
織物のかかったベッドの複製は、
16世紀のオリジナルをコピーしたものです。
このように立派なベッドが家にあったのは
生活が豊かな表れでした。
また、シェイクスピアの時代には、
このように一階の居間を来客用の
寝室として兼用することがよくありました。
居間の壁は当時高価だったタペストリーの
代用品として流行した色鮮やかな布で
覆われています。
家のあらゆるところに見られるデザインは
16世紀当時の壁掛け用の絵画や布地を
模写したものです。
この部屋のひびの入った石床は、
おそらく建築時からのものでは
ないかと言われています。
■食堂
家族はこの部屋に集まって
毎日の食事をしていました。
テーブルには、しろめ(錫と鉛の合金)で
できた食器が並び、配膳の準備が整っています。
大きな暖炉には調理器具や肉を
焼くための串が置かれています。
また、16世紀のゴシック調の腰掛や
長椅子だどの家具も見所です。
壁にかけられていのは聖書に出てくる
「放蕩息子の帰還」
を描いたタペストリーの複製です。
■手袋屋の仕事場
通路の一番奥、この家の元の正面玄関の
そばにはシェイクスピア父親の仕事場が見られます。
彼は羊・鹿・子ヤギなどの獣革から
高級白革製品、特に手袋を作り、
売っていました。
羊毛の入った籠や桶が置かれているのは、
シェイクスピアの父親が羊毛商でもあったためで、
遠くはロンドンにまで商用で
出かけることもあったようです。
この部屋では常時、当時の衣服を
身にまとったガイドによる手袋製造の
実演も行われます。
■階の部屋
上の階は寝室として使われていました。
1つめの部屋は
アンティーク調
又は
イタリアングロテスク調
と呼ばれたデザインの、派手な白黒の
壁布の複製が使われています。
2番目の部屋も、もとは寝室として
使われていた所で、
今はこの家の観光名所としての
歴史を説明する展示室として使われ、
19世紀の観光客が名前を彫った
窓などが展示されています。
■シェイクスピア「誕生の部屋」
1564年にシェイクスピアが生まれたのは
この3番目の寝室だったと言い伝えられています。
部屋の織物や壁の布は16世紀のオリジナルです。
ベッドの下にあるのは車輪付の
小さなベッドの複製で、
子供や使用人、来客などのために
引き出して使われていました。
ゆりかご、玩具、洗い桶、当時赤ん坊を
くるむのに使われた布などは
すべてシェイクスピアの時代の品を
忠実に再現してあります。
■奥の間
奥の間は1601年頃、ウイリアム・シェークスピアの
父親の死後にこの家が宿屋として生まれ変わった頃に
増設されたと考えられています。
この家に暮らしたシェイクスピア家や
その子孫の歴史に関する資料が展示されています。
■台所と食料貯蔵庫
台所は17世紀初期、奥の間の増設と同時代のものです。
炉床には当時使われた炭入れ用の
鉄製の籠がおかれています。
隣の食糧貯蔵庫にはシェイクスピアの時代に
食べられていたと思われる様々な食料が
オリジナルや複製の貯蔵用陶器に入れられています。
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