ヴェネツィアのシンボルとも言えるのが
サンマルコ広場にあるこの鐘楼。
高さは98.6mあり、教会に付随した鐘楼と
いったわけではなく、サンマルコ広場の
一角に単独で建つ形となります。
アーチ型の鐘架には、5つの鐘がついていて
土台となる塔の下半分はレンガ造り。
塔の頂上には金色の像がありますが
これは大天使ガブリエルを模した
ものになります。
この鐘楼の歴史は古く、最初に建てられたのは
9世紀あたりという記録が残っています。
それから現代にいたるまでに
1489年 火災による被害
1511年 地震による被害
を受けたため、復興工事がされて
1513年に現在のようなデザインになりました。
1700年代に描かれた古い絵。
現代、見ることのできる鐘楼の形と
ほとんど一緒です。
しかし残念ながら、描かれた古い鐘楼は
1902年に鐘楼の北側に入ったヒビの影響で
完全に崩壊してしまいます。
この事故で破片が飛び散り、鐘楼の周辺の建物も
被害を受けましたが、死者が出なかったのが
奇跡的でした。
そのため、現在の鐘楼は当時のオリジナルではなく
1912年に再建された新しいものになります。
古い建物がオリジナルの状態で残っていることの
珍しくないイタリアにも関わらず
見た感じ、ピカピカというか新しい感じがするのは、
まだ100年くらいしか経過していないためです。
ベネツィアのシンボルとも言える
サンマルコ広場の鐘楼。
再建するにあたり、同じ事故が起きないように
塔の内部を強化して建築するなどの対策が
取られました。
ちなみに、塔の上は展望台となっており、
有料エレベーターで登ることができます。
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