急行列車の機関車 Bad. IX フェニックス

フェニックスと呼ばれる
この車両は、

バーデン・バーデン地方で
運行するために製造された
機関車です。

ちなみに、機関車を設計した
イギリス人のエンジニア

トーマス・ラッセル・クランプトン
にちなんで、

後にフェニックスは
クランプトン機関車とも
名付けられています。

走行時の安定性を
確保するために

これまでとは違った
新しい方法で設計された
機関車ですが、

これは、ドライブシャフトを
機関車の釜の後ろに配置する事で
可能となりました。

また、この構造には
別の利点もありました。

当時のウォーターポンプは
速度が上がり高速で回転すると
信頼性が著しく低下しました。

しかし、新設計によって
大きな車輪を採用できた結果、
ポンプの回転数は減少し

信頼性は高速域でも
増加する結果となりました。

その後も、より高性能な
機関車を作るために
思考錯誤が繰り返され

機関車を安定して
走らせるには、

これまでよりもボイラーを
高い位置にセットした方が
有利な事が分かりました。

これにより、1860年代初頭に
設計されたクランプトンの

デザインは製造中止に
なってしまいます。

展示車両のフェニックス
機関車においては

マンハイムの
バーデン州立鉄道で
1903年まで運行されました。

その後、大切に保存されて
いましたが

第二次世界大戦で
ダメージを受けたため

1950年代の終わりに
修復される事になります。

修理されたとはいえ
展示車両のクランプトン機関車は

ほぼオリジナルの状態で
残っている車両としては

ドイツ国内で唯一の
1両となるそうです。

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