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*

ニコラ・プッサン作の「ピュラモスとティスベのいる風景」

   


フランスの画家である
ニコラ・プッサン
(1594-1665)が、

1651年に描いた絵画の
「ピュラモスとティスベのいる風景」

ピュラモスとティスベは
ギリシャ神話の登場人物で、

シェイクスピアの
「ロミオとジュリエット」の

モチーフにもなった事で
知られています。

ピュラモス(美青年)と
ティスベ(美少女)は、

隣同士の家に住んでいて
互いに惹かれ合って
いましたが、

それぞれの親同士は
仲が悪かったため
会う事を許可されず、

壁一枚を通じて毎夜
小声で話していました。

そんなある日、いっそのこと
二人で駆け落ちをして、

遠い所で一緒に
暮らしていこうと
いう事になりました。

そこでひとまずは、
街のはずれにある墓所で
落ち合おうと約束をします。

そして、約束の晩。

ティスベは親たちが
寝静まるのを待って
家から抜け出し、

待ち合わせ場所に
向かったものの

まだピュラモスは
来ていませんでした。

しばらく待っていると、
闇の中から猛獣のうなり声が
聞こえてきたため、

ティスベはその場から
逃げ出しましたが、

その際に頭にかぶっていた
ベールを落としてしまいました。

姿を現したのは、どこかで
家畜を殺して食べ終えた直後の
口元を血で染めたライオン。

ライオンは落ちていたベールを見つけて
しばらくじゃれついてたものの
やがて去って行きました。

その後、ピュラモスが
遅れて待ち合わせ場所に
やって来ると、

そこにティスベの姿は無く、
あったはライオンの足跡と

血で汚れ引き裂かれた
ティスベのベールでした。

彼はティスベがライオンに
食べられたものと勘違いし、

絶望のあまり身に
持っていた短剣で

喉元を突いて自殺して
しまいました。

その直後、もう大丈夫だろうと
思って元の場所に
戻って来たティスベは、

自分のベールを握りしめて
息絶えている、ピュラモスの
変わり果てた姿を見つけます。

この作品はティスベが、
既に息を引き取った

ピュラモスを見つけた
シーンを描いています。

横たわるティスベの
近くには短剣が

落ちているのが
分かります。

ちなみに話の続きですが、
彼女は瞑目した後、

まだ温もりが残る短剣を
自らの胸に当て、

愛しい人の亡骸と
折り重なるようにして
その後を追いました。

翌日になって、全てを知った
両家の親たちは深く悲しみ、

両家の争いが原因で
悲惨な死を迎えた

二人への償いとして、
同じ墓に埋めたそうです。


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