クーデルの三輪車

ドイツの自動車メーカーである
クーデルが1898年に製造した三輪車。

単気筒250ccエンジンを搭載し
3.5馬力を発揮しました。

よく見ると自転車のように
ペダルも付いているので

エンジンの動力のみならず
自力でも漕げそうです。

この車体かつ、動力が
250ccの3.5馬力エンジンだと

現代の50ccスクーターよりも
運動性能は低いと思うので

もしかしたら、ペダルを漕いだ方が
スピード的に速かったのかもしれませんね。

このエンジン付き三輪車を
製造したクーデルは

独自路線で何かの技術があって
製品を作っていたのではなく

1898年にライセンスを取得した
ド・ディオン・ブートンの車を
製造するために設立されました。

この三輪車に関しては
博物館の解説プレートに

ド・ディオン・ブートンの
ライセンスの元に

アーヘンで製造と
記載がありました。

クーデル社は

1905年まではアーヘンで
1908年まではベルリンで

製品を作っていましたが
1908年で会社は消滅して
しまいます。

会社が短命で終わってしまった
理由の一つとして思うのが
本家との差。

クーデル社はライセンスを
取得して製造はしていましたが
本家の製品と比べてしまうと

フレーム
エンジン
シート
レバー
ペダル

など、細かい部分の造りが
雑な感じで、どうしても

ド・ディオン・ブートン(本物)
クーデル(偽物)

という印象を受けてしまいます。

また、クーデルのみならず

ベルギー 2社
ドイツ 7社
英国 3社
フランス 4社
米国 2社

も、ライセンス品やコピー品を
生産したほどの車両なので

競争も激しかったのかも
しれませんね。

結果として、この三輪車は
約15000台が販売され

1897年から20世紀初めまでは
ヨーロッパで最も成功した車両と
言われるほどになりました。

また、搭載されていたエンジンは
その後のモーターサイクルの

先駆けとみなされるほどの
歴史に名を残す1台となりました。

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